物件詳細情報
 
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rent   住宅

思いを馳せたら明治時代

 
面積:
169.91㎡
   
所在地: 京都市伏見区横大路草津町
交通: 京阪電鉄京阪線「中書島」駅 徒歩32分

いよいよ京都R不動産、とびきりのアイコン「文化財級」を使う時がきました。というよりれっきとした「国登録有形文化財登録京町家」。築年数をタイピングしていて、タイトルを書いていて、どちらも、変な違和感に襲われます。「明治」ってこういう字であっているかな、、と。この建物が141年前に建てられたことに免じて、文章が長くなってしまうことをお許しください。


場所は伏見区。かつての京都の入口千本通沿いです。さらに、桂川沿いに建っています。この立地と、大家様のご先祖の職業を聞いて納得。かつてお米を大阪から京都に流通させるお商売をされていたとのこと。全国から大阪港に集められ、さらに川を遡って船で運んできた大量の米俵を、この場所で牛車に積み替えて京都に運んでいたそうです。この物件がある街道には同じように立派なお屋敷が並んでおり、この場所が賑わっていたことがわかります。明治維新の鳥羽伏見の戦いの際には、すぐ近くまで焼け野原になったようです。教科書で読むエピソードに直に触れられる、京都とは本当に不思議なところです。


では室内のご説明を。平面図と平米数を見ていただければわかりますが、相当な広さ。もともと商売をされていたので、従業員の方も一緒に寝泊まりできるように部屋数も相当なもの。室内に入ってすぐの土間を見上げると、見たこともない太い梁が幾重にも重なる圧巻空間。通常のマンションなどでは3階部分まで到達するような高さまで吹き抜けになっています。さらに、室内のしつらえには唸らされます。本当に貴重なものは美術館に寄贈されているようですが、それでも今ある襖絵の見事さを見てみてください。手入れされていて祠もある庭と蔵、こんな空間を借りられるってなんだか不思議な感じですね。以前は建築事務所として利用されていました。大広間にゆったりとテーブルを置いて商談をすると、必ず話がまとまったそうです。こんな贅沢な空間ならそれも納得。実際に設計図を書く時は、集中するために蔵の中で作業をしていたそうです。


なかなか巡り合わない空間ですが、お伝えしないといけないことも。当時のまま保存されているので断熱材などは使われておらず(当時のままでないと重要文化財にはなれません)、また部屋を区切るのは壁ではなく基本建具なので冬は寒いです。その代わり、春秋だけでなく夏も風が通り土間の冷たい空気も手伝って涼しいそう。さらに、土間部分には使い勝手を考えて少し前に小屋が作られています。その部分だけ当時の趣とは違ってしまいますが、大家様としては借りる方の意向で壊してしまっても良いとの事。※お風呂とキッチンはこの小屋の中だけにあります。


最寄りの駅まで32分と、車がないとちょっと現実的ではないかもしれませんが、この建物の持つ雰囲気にビビッと来た方、是非検討してみてください。


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専有面積 169.91㎡
所在地 京都市伏見区横大路草津町
交通 京阪電鉄京阪線「中書島」駅 徒歩32分
建物構造 木造 2階建て 所在階
築年 1876年 取引態様 媒介
設備 上下水道/都市ガス/電気
※掲載の情報が現状と異なる場合には、現状を優先するものとします。